辰巳屋酒店辰巳屋酒店

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創業60周年にあたり

2023.12.20

創業60周年にあたり、ご挨拶申し上げます。

初代・小池勇次が沼田市新町の坂爪酒造店より独立し、現在の東原新町の地で創業したのが昭和38年12月20日・・・本日、辰巳屋酒店は創業60周年を迎える事ができました。

第二次大戦中、レーダーに使用する酒石酸を作るため、国は酒蔵にぶどう酒を造らせました。初代・勇次は学徒動員で東京・蒲田の軍事工場が空襲で焼け野原となり沼田に帰郷し、酒石酸を作るため当時軍事工場だった坂爪酒造店で働く事になります。終戦後も引き続き坂爪酒造店で働き、酒造りの手伝いや経理、何でもこなしていたようです。そして独立の機運も高まり、昭和38年12月20日税務署から酒類小売免許がおりて辰巳屋酒店を開店します。名前の由来は辰年の初代・勇次と巳年の勇次の妻・シヅ子の干支が由来です。
その頃は日本の高度成長期で、当店は矢木沢ダム建設の飯場から御用命を賜り、毎日のようにトラック1台分の酒やビール、食料品などが運び込まれて行きました。そこで今の礎を築く事ができたそうです。

順風満帆に業績を積み上げてまいりましたが、平成に入り、酒類小売免許の自由化で酒を売るスーパーやディスカウントの出現で、町の酒屋は淘汰される時代が到来します。辰巳屋酒店も平成14年に八海山の特約店となった頃から、地方の日本酒や本格焼酎販売に注力し「酒の専門店」を目指すようになります。そして現在全国の有名蔵元様とお取引が広がり、酒の専門店の端くれとなり今に至ります。

山あり谷ありの60年でしたが、無事にこの日が迎えられた事は、日頃からご贔屓頂いているお客様のおかげです。創業60周年にあたり心より感謝申し上げます。

令和5年12月20日    辰巳屋酒店ニ代目 小池 佳子